ヒプマイを考察する無花果様の女

ヒプマイを考察する無花果様の女

ヒプノシスマイクの考察をせずにはいられないオタク。

映画の感想記事です。

皿を洗って突き指した加藤です。意味がわかりません。

最近映画わりと見てきたので感想書きます。喫茶店とかで暇してたら読んでください。

 

金の国水の国

マッドハウス制作の劇場アニメーション。117分。原作マンガは全8巻。

なんか映画観に行きたいけどな…と映画館のサイトで知りなんとなく見た。度々予約サイトを見ながら全然埋まってないけど大丈夫かな…と思っていた。が、ありえん良かった。めちゃくちゃ良かった。1人で見に来てる人が多かったけど、これはカップルか夫婦で観に行くべき映画だった。ストーリーを強いて言うならば、ディズニー作品の雰囲気に近い。

繁栄した金の国に住む末端の王女と、貧しいが自然に溢れた水の国に住む青年のお話。

金の国は栄えているが水不足に悩み、水の国は水資源豊富だが貧しく、対立から戦争の危機にあった2国。それをひょんなことから出会ったこの2人が周りを巻き込みながら変えていくというストーリー。

何がいいかというとね、主人公たちが完璧ではないところ。いや、ディズニー映画だったら王女は絶世の美女で舞踏会に呼ばれれば王子にダンスを所望されますけど、ね、そこがこの映画は違う。

まあそのビジュアルで言うと、王女は王女であるのにさほど可愛くなく非常に恰幅が良い設定なのですが、周りの王族女性はそれこそディズニー美女のように描かれています。普段はなんでもないんだけど「一国の王女」として人前に出されたりした時のその、雰囲気に非常にリアリティがあって、真に迫ってた。青年は本当に非常に素朴なんですけど、今考えたらこの青年全然非の打ち所がありませんね。素朴なイケメンです。結婚してほしい。

これはいいアニメーション映画でした。

 


少女は卒業しない

桐島、部活やめるってよ。」で知られる朝井リョウさん原作の映画化。

完全に原作が好きで見に行ったところ、文章から映像に素晴らしい昇華がされていました。ほんまなんか、映画館出てみんなこっち見て(えぇ…)って顔するくらい泣いてた。

舞台は取り壊し直前の高校。その卒業式前日からのたった2日間にフォーカスした作品。

桐島と同じく群像劇で、4人の少女が主人公。その同じ学校に通った4人の話が少しずつ重なり、卒業、そして学校が無くなることへ向かっていく様子がもう、悲しいとも祝福とも違う複雑なあの頃を思い出して何も分からなくなってしまった。ほんの少しだけミステリ仕立てになってるのも最後がもう、ほんと、何も言えない。

あと演者さんたちの演技がもう今までみたどの映画よりも群を抜いて半端ない。演者なのかそのまま生きてるのかわからない。高校生?なのか、高校生だったね…スリーポイントシュートのカットのところほんと、なんか、なんだろう、説明できないほど印象的だった。映画なのか本当にあったことなのか分からなくなりそうだったし、登場人物と自分自身の記憶の境目がわからなくなりそうだった。

ダニー・ボーイの歌、一生忘れない。

 


BLUE GIANT

あらゆる評判が良すぎてなんか、見るか。になったし見てこりゃ…すご…となった。

たぶん金の国水の国の時の特報映像で見て、なんとなく作品のイメージは知ってて。実際に映画館で観たら、音楽を聴くという普遍的な行為にあんなに没頭できるとは。という思いと、これは映画館で見なかったら損していたなという気持ちになった。ドルビーアトモスで観ました。

ジャズを聴いてるシーンがかなり多いんだけど、その奏者の心象風景とか、聴いている人の心の機敏の表現が素晴らしくて。絵を描いて表現される、アニメーションという技法をこれを作った人は相当愛してるなと思ってしまった。

あとバーのママとso blueの支配人みたいな人が素晴らしすぎて泣きそうなった。思っててもな、あんなグサグサ言わないし言われないんよ。で、言われて腹立つではなくヘコむピアノの子も偉いなと思ってしまった。あと、この人若干失礼だなと見ている人に思わせるような演出地味にすごくてホワ…と思ってた。

細かいところまで語り出すと止められんな。それにしても色彩がさ、すごかった。

 

さいごに

わりと最近だとグリッドマンの総集編とか、すずめの戸締まりももちろん見ました。

グリッドマン本当に何も知らなくて。特撮の知識もなかったんですけど、そうか…って思った。良かったので。

なんかさ、最近子供って本当に的を得てるよなって思うようになってきた。子供って確かに子供なんだけど向き合ってる感情の量が大人より遥かに多いと思う。大人になると切り捨ててしまう感情もあって、でもそうじゃないと生きづらいというか。

そういうの映画とか物語見てると思い出しますね…

あとブルージャイアント見ながら、努力せず突然得られるものなんて何もないけど、人は失うのは一瞬とも思って切なくなった。そういう…儚さも、我々が作品を見て感動する理由かもしれない。